似合う唇の色は、肌の色やファッションなどによって異なります。リップアートメイクをする際は、自分にマッチする色を把握して選ぶことが大切です。
本記事では、リップアートメイクの色選びについて解説します。併せて、人気のデザインや失敗しないための注意点も解説するため、ぜひご一読ください。
リップアートメイクの色はさまざま
リップアートメイクでは、カラーを調合することで多彩なカラーを展開でき、自分に合った色を選べます。リップカラーでは、ピンクやレッド、コーラル、ベージュといった定番色に加え、近年はくすみ系やブラウン系など、ナチュラルで洗練された印象を与える色味も人気です。
アートメイクは、単なるメイクではなく、長期間にわたり肌に色素を定着させる施術です。違和感なく過ごすためには、ライフスタイルや肌質、唇のトーンなど、多様な要素を踏まえた色にカスタマイズしなければなりません。リップに対応したアートメイクアーティストは、個々の条件を加味した上で、適切な色を調合します。
例えば、血色感を求める場合はオレンジ系、華やかさを重視するならレッド系が適しています。選択肢が豊富にあることにより、日常使いから特別なシーンまで、ニーズに応じた表情を演出できる点が、リップアートメイクの大きな魅力です。
自分らしさを際立たせるためにも、多様なカラーバリエーションを理解し、目的に合った色を選びましょう。
リップアートメイクの色選びのポイント
リップアートメイクの施術を受ける際は、自分にマッチする色選びが重要です。ここでは、色選びのポイントを3つ解説します。
パーソナルカラーで選ぶ
リップアートメイクの色選びは、自分のパーソナルカラーを基準に検討すると、顔全体の印象が自然に引き立ちます。
パーソナルカラーとは、生まれ持った肌、瞳、髪などの色に調和する色をグループ分けした概念です。大きく分けると「イエローベース」と「ブルーベース」の2タイプに分類され、それぞれ似合う色が異なります。
例えばイエローベースにはコーラルやサーモンピンク、ブルーベースにはローズピンクやワインレッドなどがマッチしやすいとされており、自分が属する分類に適した色を選ぶことが大切です。パーソナルカラーを踏まえた色であれば、浮いた印象や違和感のない仕上がりになります。
発色で選ぶ
リップアートメイクでは、発色を重視した色選びが仕上がりを大きく左右します。
唇の色や質感は人によって異なり、くすみが強いと色が沈んで見えることも少なくありません。こうした場合は、くすみを解消する色味を選ぶと、血色感のある健康的な印象を引き出せます。
色素の見た目だけで判断せず、実際の発色が自分に似合うかどうかを意識して色を選びましょう。
ノーメイクになじむ色を選ぶ
リップアートメイクは長期間残るため、ノーメイクでも違和感のない色を選ぶことが大切です。日常的にフルメイクをしない人や、素顔で過ごす時間が多い人ほど、肌になじむ色味かどうかが仕上がりの印象を大きく左右します。
自然に見える発色は顔全体のバランスを整え、清潔感や落ち着いた雰囲気を引き出します。例えば、淡いコーラルやヌーディーなベージュは、主張を抑えるのでアートメイク後の変化が感じにくいという方もいらっしゃいます。
アートメイクはやり直しが簡単ではありません。ノーメイク時の見え方を想定し、さまざまなシーンに溶け込む色を選ぶことが、失敗のない仕上がりにつながります。
【目的別】おすすめのリップカラー
リップアートメイクの色は、目的によって選ぶことも大切です。ここでは、目的別におすすめのリップカラーを解説します。
日常メイク
リップアートメイクを施すと、長い期間同じ色と付き合う必要があります。そのため、派手すぎないナチュラルなカラーを選ぶと、日常の生活スタイルにもなじみやすくなるでしょう。
特に、カジュアルな服装や軽めのメイクと調和する色は、シーンを問わず使いやすく、幅広い層から支持されています。
一方で、主張の強い色は飽きやすく、ライフスタイルの変化に合わなくなる可能性も否めません。普段使いを前提に、落ち着きのある色味を基準に選ぶことが、後悔しないためのポイントです。
パーティーメイク
特別なシーンで映えるリップアートメイクを目指すなら、華やかさを演出できるカラーを選びましょう。パーティーのような非日常の場では、ナチュラルな色よりも、唇にしっかりと存在感を持たせるカラーがスタイルを引き立てます。
例えば、鮮やかなレッドや深みのあるボルドーなどは、顔全体の印象を引き締めつつ、華やかさをプラスできる色味です。ドレスアップした装いにもよく似合い、写真映えする点でも人気があります。表情に強さや品格を加えたいときにも有効です。
シーンに合わせて華やかさを楽しめる色を選ぶことで、リップアートメイクをより魅力的に活用できます。フォーマルな場面が多い方は、洗練された印象を与えるカラーも視野に入れるとよいでしょう。
オフィスメイク
職場でのリップアートメイクは、落ち着いた色味を選ぶと知的で信頼感のある印象を与えやすくなります。ビジネスシーンでは派手な色よりも、肌になじむナチュラルなカラーが人気です。
ローズピンクやベージュ系のカラーは、主張を抑えながらも顔色を明るく見せ、上品さを演出できるため、オフィスでの使用に適しています。清潔感を大切にしたい場面でも違和感なくなじみやすく、相手に与える印象も柔らかく整います。
仕事中はさまざまな人と接する機会が多いため、どんなシーンでも好印象を保てるカラー選びがポイントです。落ち着いた色調を基準にすると、毎日の業務でも安心して過ごせるでしょう。
リップアートメイクの色選びの注意点

リップアートメイクを成功させるには、色選びの注意点を把握することが大切です。ここでは、4つのポイントを解説します。
カラーの発色や色素について理解する
リップアートメイクでは、使用する色素の性質を理解した上で色を選ぶことが重要です。色素は時間の経過とともに変化する可能性があり、施術直後と定着後では発色に差が生じます。
リップアートメイクの色は、皮膚内に入り3~4日のダウンタイム経過後、角質に入ったインクがはがれ落ちるため淡くナチュラルに定着します。例えば、施術直後に鮮やかに見える色でも、数週間後にはやや柔らかいトーンへと変化するケースがあります。事前にこの変化を把握しておくと、理想の仕上がりがイメージでき、施術後のギャップを避けやすくなるでしょう。
色の入り方には個人差がある
リップアートメイクは、肌質や血色、唇の水分量などの条件によって色味に違いが生じます。
例えば、乾燥しやすい唇やターンオーバーが早い体質では、色素が定着しにくく、発色も不安定になりがちです。数週間が経ったにもかかわらず、想定の色より発色が薄いというケースも少なくありません。
初回の施術で理想の色味に届かなかった場合は、一定期間を空けて2回目の施術を受けると発色が安定しやすくなります。可能であれば、3回以上の施術を受けると、よりしっかりとした発色が得られるでしょう。
満足のいく仕上がりを実現するためには、こうした個人差を踏まえた上で、無理のない施術計画を立てることが肝心です。
自然な仕上がりを意識する
できるだけ自然な仕上がりを目指すことも、リップアートメイクの満足度を高めるポイントです。
アートメイクは一度施すと長時間持続します。そのため過度に華やかな色を選ぶと、メイクをしていない状態や落ち着いた服装とのバランスが崩れるため、注意が必要です。
例えば、淡いコーラルやローズベージュのような肌になじむ色であれば、素顔でも違和感がなく、自然な美しさを引き立てやすくなるでしょう。
どのような場面でも不自然にならず、長く愛用できる仕上がりをかなえるには、肌やライフスタイルに合った色を選ぶ視点が欠かせません。日常使いを前提とした色味を意識しましょう。
時間をかけて慎重に選ぶ必要がある
リップアートメイクで注入した色素は、一度定着すると簡単には修正できません。そのため、施術前には十分な時間をかけて検討することが大切です。
カウンセリングでは、希望の色やライフスタイルをもとに、肌や唇とのバランスも考慮しながら最適な色を選びます。加えて、定着後の変化も想定した上で、仕上がりのイメージを具体的に描きましょう。
判断を急ぐと、理想と異なる色味になってしまう可能性があります。自分らしさを引き立てる自然な唇を目指すには、丁寧な準備を怠らないことが重要です。
リップアートメイクのデザイン
リップアートメイクには多様なデザインがあり、希望やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。ここでは、主なデザインを5種類紹介します。
フルリップ
フルリップは、唇全体に色素を注入する方法です。アートメイクの中でも存在感と華やかさを引き立てやすいデザインであり、唇全体の形や色味を調整できます。特に、顔の印象そのものを引き上げたい場合におすすめです。
施術では、リップラインだけでなく内側まで色を注入するため、血色感や立体感が自然に演出されます。メイクなしでも、明るく健康的な印象を保ちやすくなる点が大きな魅力です。
例えば「唇の輪郭がぼやける」といった悩みを抱えている場合、フルリップを施すとくっきりとした輪郭と均一な色味を持たせられるでしょう。発色をしっかり出したい方や、唇全体の色ムラが気になる方にも向いています。
リップライン
唇の輪郭に色素を入れる施術がリップラインです。唇の輪郭が際立つため、全体の印象を引き締めたい場合に効果を発揮します。
例えば「年齢とともに唇の輪郭がぼやけてきた」「口元の印象を整えたい」といった悩みを抱えている場合は、リップラインを選ぶとナチュラルな若々しさを演出するサポートとなるでしょう。
また、リップメイクの仕上がりに影響するラインのブレや左右差が生じにくくなるため、日々のメイクが楽になる点もリップラインのメリットです。
ただし、ノーメイク時には唇の輪郭だけが浮いてしまいます。気になる場合は、フルリップやグラデーションリップを検討するのもよいでしょう。
シャドウリップ
リップアートメイクの中でも、ナチュラルな印象と立体感の両立を求める方に向いている方法が、シャドウリップです。唇の内側から外側にかけて徐々に色が薄くなるようにデザインすることで、血色感と柔らかさを違和感なく演出できます。
輪郭をはっきり取るフルリップやリップラインと比べて、メイク感が強くなりにくく、ノーメイクでも浮きにくい仕上がりが大きな特徴です。唇全体を染めるのではなく、中央に色をのせて外側に向かってぼかすように色素を入れることで、ふんわりとした優しい印象が生まれます。
日常メイクやオフィスメイクの手間が減るだけでなく、すっぴんでも自然となじみやすいため、幅広い層に選ばれているデザインです。
グラデーションリップ
グラデーションリップは、唇のふちに輪郭を取って、中心に向かって色を薄くしていく方法です。自然な立体感と輪郭の引き締まりを両立でき、ふっくらとした仕上がりが期待できます。
輪郭を取らず、唇の内側の色を濃くするシャドウリップとは対照的ですが、グラデーションがかっている点は共通しているため、自然な印象を演出できます。唇を大きく見せたいけれど、過度に強調したくないという方には特に向いています。
また、輪郭がややあいまいな唇にメリハリを加えられる点も魅力であり、メイクの時短にも有効です。ナチュラルに仕上げながらも、さりげなく印象を整えたい場合に活躍するデザインといえるでしょう。
オーバーリップ
唇にボリューム感を持たせたい場合は、オーバーリップのデザインが適しています。唇の輪郭よりやや外側に色素を入れる方法で、ふっくらした印象を自然に演出でき、口元の印象を華やかに整えられます。
特に唇の薄さに悩んでいる方や、加齢によってボリューム感が失われたと感じている方に有効なアプローチといえるでしょう。輪郭を広げるようなデザインのため、リップライナーでの補正が不要になるというメリットもあります。
ただし、大胆に色素を入れすぎると不自然な仕上がりになりかねません。違和感をなくすには、唇や顔全体とのバランスを考慮した設計が重要です。施術前のカウンセリングでイメージをしっかり共有する必要があります。
リップアートメイクを成功させるには色選びが重要
リップアートメイクを満足のいく仕上がりに導くためには、丁寧な色選びが欠かせません。肌の色や唇の状態、ライフスタイルとの調和を考えながら、長期間付き合える色を慎重に選ぶことが重要です。
パーソナルカラーに合った色味を選ぶと、顔全体の印象が自然に引き立ちます。また、ノーメイクでも浮きにくいナチュラルなトーンであれば、シーンを問わず違和感のない表情を保ちやすくなるでしょう。仕上がりの美しさを左右する要素として、発色や色素の定着にも配慮が必要です。
どんなに技術が高くても、色選びが的確でなければ理想の仕上がりにはなりません。適した色を見極めることが、リップアートメイクを成功へと導く第一歩となります。