唇の形は、人の第一印象や顔全体の雰囲気を左右する大切な要素です。小さな違いでも「かわいらしさ」や「大人っぽさ」、「知性を感じさせる雰囲気」など、唇の印象は実に多岐にわたります。

この記事では、唇の形を「厚み」「長さ」「輪郭」に分類して、それぞれの特徴を解説するとともに、理想の唇に近づくポイントも紹介します。

唇の形は印象を左右する重要なパーツ

唇は顔の中心に位置し、言葉を発する際の動きや表情の変化を通じて、感情や雰囲気を相手に伝える重要なパーツです。特に、会話中や笑顔で自然と目が向く部位といえます。例えば、唇の厚みや輪郭、バランスによって「穏やかそう」「落ち着いて見える」「セクシー」など異なるイメージを受けたことがある方も多いでしょう。

また、唇の形は顔全体との調和にも関わっており、口元の印象一つで顔立ち全体が引き締まって見えるケースも少なくありません。このように、自分の唇のタイプへの理解は、メイクの方向性を定めたり、美容施術を検討したりする際の大切な判断材料となります。さらに、唇に対する理解が深まると、自己肯定感の向上や印象アップにもつながり、対人関係や日常のコミュニケーションにも好影響をもたらすでしょう。

個性としての魅力を生かしつつ、理想的な口元に近づける方法を見つけることが、美しさを引き出す第一歩です。

唇の形|厚み別4タイプ

唇の厚みは、その人の雰囲気に影響するポイントです。特に、上唇と下唇の厚みのバランスによって「かわいらしさ」や「知性」などの印象が変わります。

ここでは、厚みの違いによって分類される唇の形を4タイプに分け、それぞれの特徴や与える印象について詳しく解説します。

上下ともにボリュームのある唇

上下ともに立体感のある唇の形は、トータル的にふっくらとした印象を与え、セクシーで華やかな雰囲気を演出します。口元に存在感があるため、ナチュラルでも印象に残りやすく、リップメイクが映えるのもこのタイプの大きな魅力です。

特にグロスやツヤ感のあるリップとの相性がよく、ボリュームを生かした仕上がりになります。また、海外のセレブリティに多く見られる特徴でもあり、トレンド感のあるリップスタイルを目指す方には理想的な形といえるでしょう。

さらに、厚みのある唇は表情の変化も豊かに見えるため、笑顔や会話時に相手に好印象を与えやすいというメリットもあります。自信のある華やかな印象を演出したい方にぴったりの唇タイプです。

上唇のみ厚めのタイプ

上唇に厚みがあり、下唇は比較的薄めのタイプは、個性が際立ちやすく積極的・情熱的な印象を与える傾向があります。自信にあふれた華やかさも魅力で、人と接する場面ではセクシーな雰囲気を醸し出す要素になるでしょう。

ただし、上唇が強調されることでバランスにやや偏りが出る場合もあるため、リップメイクで下唇にボリュームを足すと全体の印象が整います。個性的でありながら、工夫次第で洗練されたたたずまいにも仕上げられる唇の形です。

下唇のみ厚めのタイプ

下唇だけに厚みがあるタイプは、全体的に穏やかで親しみやすい印象を与える点が特徴です。やさしげで包容力を感じさせるほか、顔立ちによっては幼くかわいらしい雰囲気にもつながります。また、笑顔の際に口元がふっくらと見えるため、柔らかさを引き出しやすい形ともいえるでしょう。

リップメイクでは下唇にツヤ感や立体感を加えると、唇全体の存在感が際立ち、ナチュラルながらも雰囲気のある口元に仕上がるでしょう。バランスの調整次第では、温かみと洗練されたイメージの両方を演出できる形といえます。

上下ともに薄めの唇

上下ともに薄い唇は、クールで知的かつスタイリッシュな印象を与えるタイプです。シンプルで控えめな雰囲気があり、メイクや服装によっては落ち着いた大人っぽさや中性的な上品さを感じさせることもあります。どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる点も、このタイプだからこその魅力といえるでしょう。

一方で、唇の主張が弱いぶん、顔全体がやや寂しく見えるため、リップメイクでふっくらとしたボリューム感をプラスして整える方法がおすすめです。リップライナーやグロスなどを活用し、立体感を意識した仕上がりを目指すと、より魅力的な口元を演出できるでしょう。

唇の形|長さ別2タイプ

唇は、横幅によっても表情の開放感や顔全体のバランスが変化します。唇の長さは先天的なものですが、メイクやアートメイクで補正可能な場合が多いでしょう。ここでは、長さの違いによって分類される唇の形を2パターン解説します。

唇の横幅が長いタイプ

唇の横幅が広く、顔の中心を横方向に強調するタイプは、笑顔が大きく見え、明るく快活な印象を与えます。表情が豊かに見える点も特徴であり、親しみやすさやコミュニケーション上手なイメージを持たれるケースも少なくありません。

一方で、顔の横幅が強調されすぎるとバランスを欠くことがあるため、中央寄りにボリュームを持たせるメイクを取り入れると整います。スタイリッシュなたたずまいにしたい場合は、やや内側のリップラインを意識し、縦方向に立体感を持たせた仕上がりにするとよいでしょう。

唇の横幅が短いタイプ

横幅が控えめな唇のタイプは、控えめで上品な雰囲気を演出しやすい点が特徴です。口元がコンパクトに見えるため、顔の中心が引き締まり、落ち着いた知的な雰囲気をまといやすい傾向があります。

ただし、かれんさや奥ゆかしさが感じられる一方で、やや地味に見られやすい一面もあるでしょう。気になる場合は、メイクで華やかさをプラスするとバランスが整いやすくなります。リップラインを自然に外側へ広げるように描いて横幅の印象をコントロールし、明るく華やかな表情を引き出すメイクがおすすめです。

唇の形|輪郭別5タイプ

顔の雰囲気や性格的な印象は、唇の輪郭によっても左右されます。輪郭は、リップライナーやアートメイクで補正・強調が可能であり、調整次第で雰囲気を演出しやすい点も特徴です。ここでは、主な唇の輪郭を5パターン解説します。

かわいらしい富士山唇

富士山唇は、上唇の中央に山のようなカーブがくっきりと表れる特徴的な形で、キュートで親しみやすい印象を与えます。その愛らしい輪郭から、若々しさや明るさを演出したいときにも適しており、周囲にポジティブな感じを与えやすいのも魅力です。

口元に自然な華やかさを添えられるため、かわいい系のメイクやフェミニンなファッションにマッチします。さらに、リップライナーで上唇の山を丁寧になぞるように整えると、輪郭がより際立ち、顔全体を立体感とメリハリのある雰囲気に仕上げることも可能です。

また、ツヤのあるリップやグロスを取り入れることで、透明感とフレッシュさが引き立ちます。ナチュラルな魅力を生かしつつ、かわいさをアップしたい方におすすめの唇の形といえるでしょう。

セクシーなアヒル口

アヒル口は、唇の両端がやや上がっており、自然なカーブが立体感を生み出すタイプです。ほほえんでいるような口元が特徴で、愛嬌があり、親しみやすい印象を与えます。顔全体の雰囲気を柔らかく見せる効果もあり、親近感を抱かれやすい口元といえるでしょう。

特に笑顔を引き立てる形として人気が高く、表情が明るく見える点も魅力の一つです。メイクでは、丸みを意識してリップラインを整えたり、上下の中央にツヤ感を持たせたりすると、より立体的でセクシーな雰囲気を演出できます。かわいらしさと大人っぽさを兼ね備えた、表情豊かな口元を目指したい方におすすめの唇の形です。

知的な印象の切れ長型

切れ長型の唇は、横にスッと細長く伸びた形が特徴で、スタイリッシュかつ知的な印象を与えます。一般的にシャープな口元は、クールで落ち着いた雰囲気を演出しやすく、上品で洗練された印象を好む方におすすめです。また、意思の強さや冷静さといった印象を与えやすく、ビジネスシーンにも映える唇の形といえます。

過度な装飾よりも、ナチュラルな質感のリップやソフトな発色を取り入れることで、形の美しさを際立たせられるでしょう。控えめながらも印象に残るような、大人っぽくスマートな口元を演出したい人にも適しています。

上品で誠実な一文字型

一文字型の唇は、上唇と下唇の境目がまっすぐで均整が取れており、落ち着いた上品さと誠実な印象を与えます。表情に無駄がなく、穏やかで信頼感のある雰囲気を持たれやすい点も大きな特徴といえるでしょう。

控えめながらも整った口元は、ビジネスシーンやフォーマルな場面でもきちんとした印象を与えやすく、好感度の高い表情を演出できます。メイクでは、形の美しさを生かすように、ナチュラルなカラーで輪郭を整えると知性が際立ち、落ち着いた魅力が一層引き立つでしょう。

明るくフレンドリーな仰月型

仰月型の唇は、上唇が弓のように緩やかにカーブしており、常にほほえんでいるような柔らかな印象を与えるタイプです。自然と口角が上がって見えるため、明るくフレンドリーな雰囲気を演出しやすく、親しみやすさや優しさを感じさせる口元として人気があります。

さらに、グロスやツヤ感のあるリップを取り入れて立体感をプラスすると、表情全体がよりいきいきと華やかに見えるでしょう。ナチュラルな愛嬌を引き立てやすいことから、人と接する機会が多い職業に就いている人におすすめの形といえます。

理想の唇に近づくポイント

唇の形は先天的な要素だけでなく、矯正や施術によって変化させることも可能です。特に骨格や歯並びは口元の印象に大きく影響するため、根本的な見直しが効果的な場合もあります。また、皮膚に色素を加えることで印象を整えるアートメイクも手軽な選択肢の一つです。

ここでは、理想の唇に近づくための3つのポイントをご紹介します。

骨格矯正をする

唇の形や出方は、骨格の影響を大きく受けるため、顎や口元の位置を整える骨格矯正によって改善が期待できます。特に、出っ張った口元や引っ込んだ唇の印象は、骨のバランス調整で自然と整いやすくなるでしょう。顔全体の輪郭や横顔のラインもスッキリし、結果として唇の見え方にも変化が表れるケースも多く見られます。

また、矯正後は表情や笑顔が自然になり、自分の顔に対する印象がポジティブに変わったと感じる人も少なくありません。加えて、長期的にフェイスラインを整えたい方や、加齢によるたるみを予防したい方にも効果が期待できます。根本的に口元の印象を整えたい方にとって、効果的な選択肢の一つです。

歯科矯正をする

歯並びやかみ合わせは、唇の形や口元の印象に大きな影響を与える要素です。出っ歯や受け口などがあると、唇が前に押し出されたり、閉じにくくなったりする可能性があり、全体のバランスが崩れて見えかねません。加えて、無意識のうちに口呼吸や表情のクセにつながることもあります。

歯科矯正によってこれらの問題を改善できれば、唇の輪郭や閉じ方、さらにはナチュラルな笑顔まで整えられるでしょう。また、上下の唇のラインにゆがみがある場合も、かみ合わせの調整によって補正されるケースがあります。見た目だけでなく、発音や食事といった機能面も含めて改善が期待できるため、美容と健康の両面からおすすめできるアプローチです。

アートメイクをする

アートメイクは、皮膚に色素を入れることで、唇の輪郭や色みを整えて立体感を演出できる美容施術です。理想の唇に近づける選択肢として、近年ますます注目を集めています。自分本来の唇の形を生かしながら、印象をコントロールできるというメリットも、人気の理由といえるでしょう。

特に、リップラインの左右差や薄さに悩んでいる方にとって、形を整えながらナチュラルな仕上がりを実現できる点が大きな魅力です。また、色素を定着させることで、ノーメイクでも血色感のある美しい口元が保たれ、メイクの手間を軽減できるのもメリットといえます。

施術内容や持続期間、技術はクリニックによって異なるため、事前のカウンセリングで自分に合ったデザインや色みを確認した上で施術を受けましょう。

自分に合った唇の形を理解して理想に近づけよう

唇の形には、厚みや輪郭、長さなどさまざまなタイプがあり、それぞれに固有の魅力があります。まずは自分の唇の特徴を正しく理解することが、理想の印象に近づく第一歩です。タイプを把握すれば、似合うメイクや整形、美容ケアなども選びやすくなり、無理なく自分らしい美しさを引き出すことができます。

理想の唇に近づけたい場合は、もともとの唇の形を生かしながら、自分の好きなデザインや色みにできるアートメイクという手もあります。自分に合ったアプローチで、理想の唇を少しずつ目指していきましょう。

記事の監修者

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日本メイクアートアカデミー 代表 柿崎 暁

                           

2001年に日本アートメイクアカデミーを開校し、アートメイクを含める美容コンテストの主催や審査員を歴任しながら、これまで数千名の卒業生を排出している

                           

日本アートメイクアカデミー代表の柿崎 暁です!資格取得や眉メイクに関する情報を発信しております!